2003年東京ドーム
阪口恵子審査員奨励賞
葉月の早朝・・・家族で遊ぶ
不室律子さん
(石川県/主婦)
 日曜日に、近くに住む長男夫婦を朝茶に招きました。まだ明けやらぬダイニングルームは、いつもと違い静寂ですがすがしく、心が洗われるような気分です。ガラス器に冷水をたっぷり張り涼感を添え、応量器には夏の加賀野菜をあっさりと簡素に仕立てました。一重咲きで底に紅がさしてあるムクゲに霧を吹くと、涼風がそこはかとなく立ち上るようです。「おはようございます」と明るい声が響きます。朝日が昇るまでのひとときを楽しみましょうね…。

講評
阪口:
静寂な中にも、すがすがしい葉月の早朝。加賀の伝統の中にもモダンさを強く感じます。クロス、花器、器と料理盛り付け分量などすべて計算された美しさは、シンプルでありながら、日本の伝統の美そのものです。

MENU
*向付(生麩の昆布締め、汲み上げ湯葉、笹打ちインゲン)
*飯
*汁
*袱沙味噌仕立て・揚げ生麩・太キュウリ
*強肴
*香の物五種(タクアン・キュウリ・ナス・昆布・梅干)

四 季
記念日
対 象 夫婦
TALK基本8分類
シンプル
葉のあしらいなどやや複雑な要素はありますが、白の面積が多く全体はシンプル